深蒸し茶と普通煎茶
どーも、
サボり気味日本茶アドバイザーの
お茶Boyです。
深蒸し茶と普通煎茶の違いについて
説明します。
1 普通煎茶と深蒸し茶
何が違うって茶葉の蒸し時間が違うんです。
煎茶ができるには
お茶刈りで刈られた茶葉を工場へ持っていき製造工程へはいります。
製造工程の最初に 蒸し という工程があります。
この蒸しという工程の時間が
→30秒〜40秒程度 普通煎茶
→60秒〜80秒程度 深蒸し茶
となるわけですが
これだけでは、わかりませんよね?
なので、少し比較してみました!
2 形状
写真の左側が普通煎茶、右側が深蒸し茶
どうでしょうか?
普通煎茶は形状が整えられて、深蒸し茶は粉のようになります。
蒸し時間が短い→形状が整う
蒸し時間が長い→形状が粉のようになる
ということです。
3 お茶の色について
左側が普通煎茶、右側が深蒸し茶
急須で淹れました。温度は70度程度抽出です。
水の色ってこんなにも違うんですよ!?!?
普通煎茶→透明、黄色
深蒸し茶→濃い緑
なぜこの色になるのかは、
先程紹介した、蒸し時間にあるわけです。
深蒸し茶は粉になりやすいので、
抽出されやすく
普通煎茶よりも、
水の色が濃く抽出されるのです。
4 味について
茶業界では、味の審査をする時には
滋味(じみ)といいます。
味の評価などには、カテゴリー尺度法といった専門的な評価をしたりしますが、今回は論文や研究、審査ではないので、難しいことはいいません。安心してください。(*・ω・)ノ
そんな味(滋味)の評価は
ザックリ言うと
普通煎茶→旨味と渋み
深蒸し茶→まろやか
こんな感じです。
味(滋味)に関しては各農家さんの
茶園管理(肥料や農薬)や
各製造工程において時間などを
ちょっとずつ変えているんです。
そうすると、味(滋味)に変化がでて
他の茶農家さんとの差別化ができるのです。
同じ値段、同じ量で売られているお茶っぱでも
全然違う味がするのは、このことです。
5 環境条件
前述も踏まえて、みんな深蒸し茶統一にして
一緒でえーやん!
とか思ったりするかもしれないですが、
歴史的な背景や、気候的な条件があります。
前述で述べたように、お茶の差別化もありますが、圧倒的に気候条件が影響されています。
深蒸し茶の産地は、比較的温暖な気候です。
温暖な気候では、葉肉が厚くなりすぎて普通煎茶として製造すると市場の価値が下がってしまうのです。
一方で、普通煎茶は深蒸し茶の産地と比べて、冷涼な気候や、山間地、山の近くに茶園があり、普通煎茶の茶産地で、深蒸し茶を製造すると、葉肉が深蒸し茶の産地より薄いため 蒸し の工程で溶けてしまいます。
ですから、
温暖な気候→深蒸し茶
山間地、平均的な気候→普通煎茶
と、なるわけです。
6 まとめ
いかがでしたか?
意外と知らない、深蒸し茶と普通煎茶について
理解することができましたか?
お茶は日本が誇る素晴らしい嗜好品です。
そんな、素晴らしい嗜好品を我々の力で次世代に繋げていかなくてはなりません。
今後とも少しでもお茶について発信をしていければなと思います。
#お茶